コミュニケーションに必要な3つの視点
ネガティブに感じていたことでも、視点・見かたを変えることで、ポジティブな別の面やそれを生かせる場面に気づくことがあるというお話をしました。そのように視点を切り替えられるのは、柔軟に物事を考えられるということです。思い込みが強い人は、ほかの見かたができなくなっています。そういう人は、他人の見かた・考え方が理解できないので、コミュニケーションをうまく築くことができません。
言うことを聞かないわが子に「何を考えているか分からない」と言い、逆に子どもから「お母さんの言っていることが分からない」と言われ、言い争いになることがあると思います。行き違いなどのトラブルがあると、「自分は正しい。相手が間違っている」と感じるものです。感情が高まっているとなおさら強く感じるでしょう。しかし、相手も同じように感じているのです。したがって、相手を自分の考えに合わせるのは困難です。また、相手が態度を硬化しているとき、それはあなたのコミュニケーションの結果である可能性があります。
人間関係のコミュニケーションにおいて、大事な視点は3つあると言われています。1つは自分自身の視点。2つ目は相手の視点。そしてもう1つは第三者の視点です。第三者の視点というのは、客観的、中立的な見かたということです。
多くの人は自分自身の視点に立つことが多いですが、こればっかりだと、自己中心的な言動・思考が目立ちます。相手の視点に立つことが多い人もいます。自己犠牲をいとわず、相手のために尽くそうとします。第三者の視点が多い人は、どこか冷たく感じられ、感情の起伏が小さいようです。
どの視点が正しいということではありません。状況によって使い分けるスキルを身につけることが大事です。