言動は状況によって変わるもの

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言動は状況によって変わるもの

前回は、相手の性格に合わせて言葉を選ぶことで、動機づけができるというお話をしました。”性格”という包括的でなじみのある言葉を使いましたが、実際には「ある物事に対して、どのように感じあるいは考え、行動するか」のパターンと言えます。○○な性格と言えば、いつもそのような言動をするように捉えがちですが、必ずしも”いつも”とは限りません。たとえば、子どもの行動は家庭と学校ではまるっきり違うというケースがあります。家ではわがままし放題の甘えん坊でも、学校ではずいぶん”優等生”であったりします。大人でも同じです。厳しいことで有名な上司の家を訪問したとき、家族には温和で優しい上司の表情に驚かされることがあります。

 

人は生活するすべての環境で、まったく同じ思考や行動をすることのほうが珍しいと言われます。環境ごとに思考と行動を変えることで、得られるメリットがあることを経験的に知っているからです。そのメリットが得られ続けている限りは、その人の思考と行動は変わりません。

そうすると、「この子はこういう性格」と決めつけることはあまり意味がないということになります。ただし、決めつけではなく、「こういう状況では、このように考え、このように行動する」という傾向をつかんでおくことは、コミュニケーションを行ううえで重要なヒントになることは確かです。

 

「おやつを買ってあげるけど、何がいい?」と聞いたとき、なかなか決められない子どもはいます。

「お母さんは何がいいと思う?」
「そうね、これなんか新製品だし、いいんじゃないかな」
「じゃあ、それ」

しかし、大好きなゲームを買ってあげるときは、何も言われなくても即決したりします。
「ゲームだと決まるのが早いのね」
これは判断の基準を自分の考えや感覚に基づくのを好むか、周りの人に判断してもらうほうが楽と感じるかの違いです。一般的に、自分が精通している物事に対しては自分で判断するほうを好みます。こういうときは「知ってると思うけど」や「あなた次第」という言葉が受け入れやすくなります。他人に判断を委ねたいときは「一般的には」や「~によれば」などと話しかければ気持ちよく感じます。

 

繰り返しになりますが、人は物事に対応する状況に応じて異なる性質を示すということです。「あいつは○○だ」と決めつけては、思わぬミスコミュニケーションを招きかねません。そして、それらはあくまでも”傾向”を表しているのであって、当てはまらないケースがあることをお忘れなく。

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