勝負どころの緊張をやわらげる秘法

ある瞬間の感情や思考などの精神状態を心理学でステートといいますが、ここぞ!というときに適したステートに入ることができれば、成功の可能性が上がります。必要なときに必要なステートに入れるようにコントロールすることを、ステート・マネジメントと呼びます。
ステート・マネジメントの具体例を見ていきます。
アキラくんは明日、期末テストです。前回のテストは振るわなかったので、内申点アップのためにも今回はがんばらないといけません。そう考えるたびに、失敗したらどうしようと不安になり、緊張してきます。そこで、お母さんはステート・マネジメントをしてあげることにしました。
テストで緊張しすぎては本来の実力を発揮できません。テスト中にどんなステートに入っていればよいのか、アキラくんと一緒に話し合います。アキラくんは、すっきりした気分で、何でもできそうな気がして、周りが気にならないくらい集中でき、かつ難問にもいろんなアプローチを試せる柔軟性を持つことができるステートを考えました。つまり、バンバン問題を解きまくっているイメージです。
次に、過去にそのようなステートに入った経験を思い出します。ステートのイメージを持ったということは、何らかの経験があるはずです。具体的に、できるだけ細かいところまで思い出します。アキラくんは、以前に数学のテストで、クラスで最高点を取ったときのことを取り上げました。いま思っても最高のパフォーマンスでした。
そのときの情景を十分に思い出したら、その気分をしっかり味わいます。このとき、身体の一部に刺激を与えたり、特定の言葉を口にするなどの”アンカリング”をしておくと、同じ刺激を与えたり、その言葉を思い出したとき、アンカリングしたステートがよみがえります。
少し間をあけて気分を平常に戻してから、もう一度くり返し、定着させます。
本番になると、やはり緊張が増してきました。しかし、お母さんが手伝ってくれたステート・マネジメントとアンカリングで、緊張が少しやわらぎ、実力を発揮できたようです。

