どうしたらできるんだろう?

前回は、行動の価値基準(クライテリア)を明確にすることで、動機付けができるというお話でした。たとえば、勉強するということは、どんな大事なことを含んでいて、それらの上位3つくらいがやる気を起こさせる動機となりうるというものです。
今回は達成したい目標に向かって、確実に実現させるためのプロセスについて見ていきます。内申ランクBにあげるための戦略作りを考えてみましょう。
このプロセスには異なる視点をもつ3つの役割が必要です。
1つは夢想家。純粋に、どんな状態になりたいのか、その状態では何が得られるのかを考えます。ここでは実際に実現可能かを考える必要はありません。文字通り、”夢を描く”だけです。
2つめは現実家。夢想家が考えたゴールを達成するには具体的に何をするかを考えます。ここでも実現の可能性について考えません。必ずできると信じて計画を作るのです。
3つめは批評家です。現実家が考えた行動計画に問題はないか、実現することで何らかのデメリットはないかなどを考えます。事前に明確になっているクライテリアを満たしているかも判断します。
小学生や中学生はこのプロセスをうまくこなすのは難しいかもしれません。サポートするお母さんが上述の3つの役割を引き受けるのがよいでしょう。
まず、夢想家になります。完全に夢想家になることが大事です。頭のどこかに批評家が入っていてはいけません。
「内申ランクBになる」「志望校の選択肢が増えて、あの高校も視野に入る」「成績が上がり、学校で気分がいい」「あの娘の前で堂々としていられる」などが思い浮かびました。
夢想家を離れ、現実家になりきります。くり返しになりますが、実現可能と信じて行動計画を考えるのです。
「1日の学習時間を決めて、1週間ごとの学習スケジュールを立てる」「学習塾の通塾回数をもう1日増やす」「部屋を片付けて、勉強に集中できるようにする」「1週間が終わったら、その週の振り返りを行う」などを考えました。
次に批評家になります。現実家だった自分が立てた行動計画について、一歩下がって別人として見てみます。
「部活の練習や試合が入ったとき、学習計画は守れるのか」「いきなり猛勉強は続かないだろう」「学力がついたかどうかを確認する方法が必要」「見たいテレビや家族での外食が制限されるのはいや」などが出てきました。
ちょっと一息をついたあとに、もう一度夢想家になり、これまで出てきたアイディアをふまえて再度夢を描きます。「まずは内申ランクCの上位を目指す。そこからBへ向かう」と決め、現実家と批評家にそれに対するアイディアを出してもらいます。
批評家にダメ出しをされたからといって、むやみに夢のレベルを下げてしまわないようにしましょう。目指す「なりたい自分」に対して、”譲れない一線”はあるはずです。
3つの役割が全員納得したら、このプロセスは終了です。あとは行動計画をより詳細化し、実行するだけです。

