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コーチングを始める前に大切なこと

前回までにコーチングでの基本的な技術について見てきました。ここからは実際のコーチング・セッションを流れに沿って見ていこうと思います。

お子さんが大きな悩みを抱えているとき、その解決の手助けをするという前提でお話していきますが、1回のコーチングですべて解決できるなどということはほとんどありません。悩みが深ければ深いほど、時間をかけて、何回かコーチングを行っていきます。焦って、先を急いでしまっては失敗します。気持ちはお子さんに寄りそっていても、頭は冷静でいてください。

コーチングを始める前に大切なことがあります。相手との信頼関係をしっかり築くことです。心理学ではラポール(仏語 rapport)といい、感情的な親密さ、心の通い合い、信頼関係を意味します。
親子なので信頼関係はもともとあると思われるかもしれません。もちろん、長い親子関係のなかで、だれよりも強い信頼関係を築いてきたにちがいありません。しかし、ここで悩みを相談するにあたり、”この件”についての信頼関係はまた別物です。「お母さんに相談してもわかってもらえるだろうか」などと不安を感じているかもしれないのです。話してみようかなという気持ちにさせることが、ここでいうラポールの構築で、そのあとにコーチングがスタートします。

ラポールができると、2人は自然と同じような動作や姿勢、話し方をするようになります。信頼している者同士、動きをシンクロさせるのは、一部の動物でも見られますが、人間の持って生まれた本能だという研究報告もあります。
反対に、相手とうまく同調させることができれば、ラポールを作りやすくなるのです。優れたコーチやセラピストは、初対面からラポールを作ることに集中し、実にうまく築き上げます。

次回から、ラポールを作るためのシンクロのしかたを見ていきます。

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