子どもの可能性を阻むビリーフ

これまでお母さんが子どもに対して、意欲を高めたり、否定的な意識を和らげたりするコーチングについて、いくつかのプロセス、テクニックのお話をしてきました。頭の中だけでシミュレーションをしていても、コーチングはうまくできるようにはなりません。実際にやってみて、うまくいかなければ少しやり方を変えてみるといった、トライ・アンド・エラーで上達すべきものです。根気強く、がんばってやってみてください。
今回から、コーチングをするうえで、少し基本的なお話をしていこうかと思います。
人は周囲との関係や自分自身についてのトラブルのほとんどはビリーフによるものといわれてます。ここでのビリーフ(belief)とは、「信念」や「思い込み」のことをいいます。
ビリーフにはポジティブなものとネガティブなものがあります。「人間、やればできる」というのはポジティブなビリーフです。根拠のない過信が失敗を招く場合もありますが、多くの機会で行動の原動力になります。
ネガティブなビリーフとしては、「私は人付き合いが苦手だ」のようなものです。これらは自分や他人の可能性に制限をかけ、望むべき結果を遠ざけてしまいます。
私は生徒に、苦手という言葉は使うなといいます。「オレ、英語が苦手なんだよね」「私、理科が苦手です」などといっている生徒は、苦手という言葉を免罪符として使い、努力から逃れようとしているかもしれません。お父さん・お母さんも、苦手なんだからしかたないねと励ますことをあきらめていませんか。
まだ中学生。数えるほどの経験から、自分は英語ができないと思い込んでいます。そう思い込むには、経験の数とそのインパクトの強度が影響しますが、いずれにしても長い人生で見れば大したことはありません。
そういったネガティブなビリーフを当事者は「真実」と受け止めています。真実であるため、それが単なる自分の思い込みだということに意識が向かいません。子どもの可能性と選択肢を増やしたいと思うお父さんやお母さんは、そんな役に立たないビリーフを解消するためにサポートしようではありませんか。
次回以降、ビリーフについてもう少し考えていきます。

