繰り返す行動は”プログラム”
勉強をすると言ってもなかなか机に向かわず、ようやく勉強を始めたかと思えばすぐに終え、テスト直前になって準備が間に合わないことがわかり、最後にはあきらめる。いつも同じことの繰り返し。そんな生徒は少なくありません。
ある条件のもとで、いつも同じような行動や考え方をしてしまうという経験は、みんな誰しも一つや二つは持っているもの。まるで判で押したような振る舞いや考え方をします。同じデータを入力すると、同じ結果が得られるプログラムとそっくりです。人間の脳は、コンピューターのようにプログラム通りに働くという面があるといわれます。勉強が手につかないという子どもも、そのような行動・思考パターンをいつかどこかで身につけてしまっているのです。
そのような振る舞いは、性格とは少し異なるかと思います。性格の一部は先天的なものもあるようですが、行動・思考パターンはあきらかに経験から得ています。ある経験を重ねるうちに、「こういうふうに行動・考えたほうがいい」と判断し、その行動・思考のパターンを脳にリストアしてしまったのです。
自分自身で作り上げた”プログラム”ですので、自分自身で修正することができるはずです。
”プログラム”を書き換えるためには、どのような意図でそれが作られたかを知る必要があります。身につけたのは遠い過去であるのなら、すでにそのことをすっかり忘れているはずです。しかし”プログラム”だけが動き続けています。時をさかのぼり、そのときの経験を思い出し、今の自分として判断し直すことが必要です。そして、どうにも忌々しい行動・思考パターンを、自分が望む結果を得られるようなパターンに書き換えましょう。