まなざしは饒舌

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まなざしは饒舌

人の目というものは実に不思議です。単に視覚をつかさどる器官としてのみならず、心の様子が現れる部位でもあります。「目は口ほどにものを言う」とはよく言ったもので、常に心の中を映し出しているのです。心の動きを悟られないように、あえて目の動きをコントロールしようとしても、長くは続きません。つい”ボロ”が出てしまうものです。それは、目の動きが無意識下で制御されているからなのです。

 

前回までお話ししてきた、五感にまつわる反応も目に現れます。視線がどの向きに向いているかで、どの五感を優先的に使っているかが分かるのです。そうすると、相手が今どんな五感を使っているかを知ることができ、スムーズなコミュニケーションのために、相手の五感にうまく合わせることができます。
具体的には以下のような感じです。左右は本人にとっての向きです。

 

◆視線が左上
「記憶された視覚」を感じています。実際に見たことがある場面を映像として思い出しています。「ハワイの海と空は?」と聞かれたとき、左上に視線が動きます。たとえハワイに行ったことがなくても、テレビや写真で見たハワイの風景を思い出してます。

◆視線が右上
「創造された視覚」を感じています。実際には見たことがないイメージを自分で作り上げています。「100年後の札幌はどうなっていると思う?」などと質問されたときに、右上に視線が動きます。

◆視線が左横
「記憶された聴覚」を使っています。実際に聞いたことがある声や音を思い出しています。「百恵ちゃんのヒット曲は?」などと聞かれたときに、左横に視線が動きます。

◆視線が右横
「創造された聴覚」です。実際には聞いたことがない音や声を、自分で作り出しています。「ビン・ドゥンドゥンの声ってどんなだと思う?」と聞かれたら、右横に動くと思います。

◆視線が左下
「内部対話」をしています。心の中での自分自身との対話です。「自分はどんな人間になりたい?」などと質問されると、左下に視線が動くでしょう。

◆視線が右下
「体感覚」を感じています。視覚・聴覚以外の、触覚・嗅覚・味覚や感情の部分です。「寒い夜のお風呂っていいよね」などを言われると、右下に視線が移動します。

 

上記の反応は右利きの人の85%に当てはまるようです。左利きの人は左右の向きが反対になることが多いそうです。ただし、いつもその通りに動くとは限りません。傾向としてとらえてください。

 

たとえば、何かを質問され、都合が悪いのでごまかそうとするとき、視線は右上か右横に動くかもしれません。嘘をつくために、何かのイメージや音を頭の中で作り出している可能性があります。

 

自分自身でも活用することができます。新しいアイディアを出そうとしているとき、右上に視線を移して考えると、思いつきやすくなります。また、漢字や英単語のスペルを思い出すときは左上を向くと、文字のイメージが浮かびやすくなります。

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