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ネガティブなことも時には必要

ここまでのストロークに関する記事を読んでいただいた方のなかには、
「ポジティブなストロークは良く、ネガティブなストロークは悪いストロークなので、子どもにはポジティブなストロークだけを与えたらよい」
と思う方がいらっしゃるかもしれません。”ほめて育てる”という言葉もあります。

しかし実際には、人には必ず否定的な面もあるので、ポジティブなストロークだけでは、その子の否定的な面を”認知”していないことになります。
家庭内、社会でのマナーやルールを学ぶためには、ポジティブな条件付きのストロークと同様に、ネガティブな条件付きのストロークが必要です。食事中に食べ物をまき散らしてはいけない、トイレのドアを開けたまま用を足してはいけない、人をたたいてはいけないといったルールは、子どもがそれらの行動をするたびに注意、叱責されますが、それによって子どもは生活に必要なルールを身につけていきます。そのようなネガティブなストロークをもらわないためにはどうしたらよいかに気づくのです。

さて、ポジティブなストロークは良いものと思われますが、ポジティブなストロークにも”質”という部分があります。質の悪いストロークを与えるケースとして、たとえば、
「100点取ってすごいね。簡単だったの?」
はポジティブなストロークを与えようとして、すぐに取り消すようなものです。
あるいは、あまり誠意が感じられないストロークもあります。
「その洋服かわいいわね。クラスで一番かわいいわよ。いいえ、校内で一番かも。将来はモデルかアイドルね」
これらは”まがいもののストローク”や”マシュマロを投げる”と呼ばれてます。


ポジティブなストロークを与えるのが苦手な人もいます。日本人はあまり相手をほめたり、持ち上げたりすることが得意ではないように思えます。英国人や北欧の国の人たちも同じみたいです。ときにはラテン系の人たちの真似をして、”大盤振る舞い”をしてみるのもいいかもしれません。


ストロークを受け取る側にも問題がある場合があります。
人には”好みのストローク”があって、自分に合わないものはこころよく受け取らないかもしれません。たとえば、「あなたはハンサムで、すばらしい人だ」と言われるよりも、仕事の成果を評価されるほうが好きな人がいます。また、日本人に多いですが、身体的な接触を伴うストロークに抵抗を感じる人もいます。
少々やっかいなケースでは、本当にほしいストロークを拒絶する人がいます。子どものころに大好きだった友だちとイヤな別れ方をし、それ以降、誰にも心を開かない子の場合、大人になってからも裏切られるかもしれないという恐怖から、親愛のポジティブなストロークを避けるかもしれません。
”ストローク・フィルター”が有害ではないストロークまでカットしてしまっています。ストローク・フィルターがあることに気づかなければいけません。

札幌あおば学院
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