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ゲームには、以前にご紹介したラケット行動とは異なる特徴があります。ちなみにラケット行動とは、ラケット感情(ストレス状況に陥ると、子どものころからくり返し感じるいやな感情)を表して、相手からストローク(自分の存在に対する認知のこと)を得ようとする行動のことです。

ある状況を”お膳立て”するところは同じですが、ラケット行動はラケット感情をもつことで終わります。それに対してゲームでは「切り換え」と「混乱」が起こります。

どのゲームにも「迫害者」、「救助者」、「犠牲者」の3つの役割があり、少なくとも1つを演じます。「迫害者」とは他の人を見下してけなす人のことです。つまり、他の人は自分より一段下にいて、OKではないと見ています。「救助者」とは他の人を「自分では何とかできないのだから、私が助けてあげなければならない」と思っています。やはり彼らを一段下に見て、OKではないとしています。「犠牲者」は自分がOKではないと思っており、あえて自分をいじめる「迫害者」や、助けてくれる「救助者」を探すこともします。そして彼らの存在が「自分は一人では何もできない」という信条を強化します。

「切り換え」とはゲーム中にこの役割が一瞬で変わってしまうことで、それによって「混乱」します。
前回ご紹介した母子のゲームでは、最後に子どもが「ま、いいよ。自分で勉強する」と言い捨てており、それによってお母さんは無力感を感じています。子どもは「犠牲者」から「迫害者」に変わり、お母さんは「救助者」から「犠牲者」に変わったのです。特にお母さんはこの急激な変化に、「混乱」を感じています。

まとめると、ゲームとは、隠された思惑のもとで何かが行われる過程であり、それは「成人」の気づきがなく、「切り換え」が起きるまで気づかず、誰もが当惑したり、誤解されていると感じたり、相手を非難したいと思って終わるものと言うことができます。

ゲームに気づくことでゲームから脱却できるのです。そのためにもゲームの特徴を知っておく必要があります。

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