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ゲームへの誘い

まず、ゲームの一例を見ていきましょう。

子「英語がよくわからなんだ」
母「困ったわね。少しならお母さんもわかると思うわ」
子「そうかな」
母「本屋さんに参考書でも見に行こうか?」
子「うん、でもそんなの見てもわからないかも」
母「わからないところはお父さんに聞いたら?」
子「そう。だけどお父さん帰りが遅いじゃない。待てないよ」
母「それじゃあ、英語の塾に通う?」
子「それも考えたんだけど、部活があるから時間取れないよ」
母「う~ん…」
子「ま、いいよ。自分で勉強する」

お母さんはこの結末にちょっと驚いたあと、自分の無力さを感じて憂うつになり、子どもは「僕を助けることなんかできないくせに」と怒りのようなものを感じています。
お母さんは「こうしてみたら?」ゲームを、子どもは「はい、でも」ゲームをしていました。それらは二人それぞれのお気に入りのゲームのようです。

ゲームには相手が必要です。自分の得意のゲームにうまく乗ってきてくれる相手を見つけなければなりません。上記の二人は別の相手に対しても同じようなゲームを展開しているはずです。どのようにして”対戦相手”を見つけるのでしょう?
あれこれ話をしてから「この人ならゲームに乗ってきそう」と判断するのではなく、相手がグッとくるような”誘いのメッセージ”をちらつかせ、それに引っかかってきたらしっかりつかまえる。そんな無意識の心理的なやり取りがあってゲームは始まります。
上記の親子では、子どもの”誘いのメッセージ”は「僕は困っているんだ。誰か助けてくれ」で、お母さんは「人の役に立ちたい」のようなものでしょう。

”誘いのメッセージ”には必ず”裏のメッセージ”があります。だからゲームが成立するのです。
子ども”の裏のメッセージ”は「誰も僕を助けられないよ」であり、お母さんのは「私はダメな人間だ」です。つまり、”裏のメッセージ”を証明するためにゲームをするのです。

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