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よく謝る人

あと味が悪くなる会話・やり取りを交流分析ではゲームと呼びますが、実に多くの種類があります。今回も1つの例を見ていきましょう。

子「ママ、学校に提出する紙どこ?昨日、先生からまた言われたよ」
母「ごめん、ごめん、ママ忙しくて、忘れてた。え~っと…」
子「なくしたの?」
母「ごめんね、いろんな書類がたくさんあって…あった、これね!」
子「ママ、ここ書いてないじゃない」
母「えっ?あ、そうそう、ごめん。今書くわ」
父「何をバタバタしてるんだ?」
母「ごめんなさい、学校に出す紙を忘れちゃって」
父「そういうものはしっかりしないとダメだろ」
母「最近ちょっと忙しくて。今度から気をつけるわ、ごめん」
父「この間もそう言っていただろ」
母「わたし、ダメ人間だわ。何もちゃんとできない…」
父「そんなことないよ。ちゃんとやっているよ」
母「いいえ、私がダメなのよ。でもあなたも少し手伝ってくれればいいのに」
父「わかったよ」

これは”すみません”ゲームです。誰にでもよく謝る人はこのゲームをしている可能性が高いです。自分はダメな人間なので何もまともにできないと主張し、何とか非難をかわそうとします。相手も最後にはあきらめて、しぶしぶ態度を和らげます。しかし、それこそが目的だったのです。謝罪さえすれば、すべてが許されるという、身勝手な図々しさが潜んでいます。


子ども時代に、悪さをしても大して強く叱られず、謝りさえすれば容易に許されてきた経験に基づいているようです。これが信念となり、我が子が他人に迷惑をかけたときでさえ、我が子を比較的寛大に扱い、最悪の場合は迷惑をかけた相手に逆ギレします。
他人からそれを非難されることもあるはずですが、”すみません”ゲーム者はそれすらも無意識に回避しようとするので、気づくことは少ないのです。気づくためには”成人”の自我状態に移行する必要があります。

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