オレって、すごくない?
人には、やめようと思っていても、ついやってしまうということがあるものです。たとえば、つい間食をしてしまう。あるいは、いつも夜更しをしてしまう。または、過剰におせっかいをやいてしまう。頭では分かっているけども、気づいたらやっていたということはありませんか?
自分のことを自慢する生徒がいます。
「小テストで98点取ったよ」
「昨日は10時まで勉強したよ」
「かっこいいスマホを買ってもらったよ」
「高級焼肉店に行ったよ」
最初のうちは、「へぇ、そうなの。すごいね」と聞いていますが、あまりにも頻度が高いので、周りの友だちからも少し持て余されるようになります。そのうち度が過ぎると、「なんだよ、また自慢かよ。いやなやつだなぁ」などと嫌われることになるかもしれません。
その子はおそらく、何の悪気もなしに言っているのだと思います。単に、自分の嬉しかったことを言ってるだけなのでしょう。
勉強とかスポーツなどは明確な意図をもって行動しています。つい勉強してしまった、なんてことはあまりないでしょう(笑)。
一方、上記のような、ついやってしまう行動には明確な意図などないように思えます。しかし、そこにも自分の意図があると言われています。本人は気づいていないかもしれませんが、意図があるから行動(自慢する)しているのです。
つい自慢話をしてしまうという行動にはどんな意図があるでしょうか?
たとえば、他人にも自分の喜びを共感してほしいと思っているかもしれません。あるいは、自分をよく見せることで、人から認めてもらいたい(承認)と考えるかもしれません。そして、もっと仲良くなりたいと願っているのかも。
もしあなたが、自分のやめたいと思っている行動に気づいたら、その裏にある意図を考えてみてください。それをするとどんな良いことがあるかを探せば、答えが見つかるでしょう。そして、その代替案を考えるのです。友だちともっと仲良くなりたいのなら、相手の良いところを見つけて、それを素直に伝えてみてはどうでしょうか。
ただ、ついやってしまうネガティブな行動であっても、それを生かせる状況というものもあるのです。自慢話が好きな子は、大人になったらセールスに力を発揮するかもしれません。現在でも、学校祭などのイベントで自分のクラスをアピールするような場面では、いいアイディアを出してくれるに違いありません。
ということは、まったく意味のない行動というものはないということになりますね。