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あと味の悪い会話

そもそも二者間の会話は、どちらかの話しかけに対し、もう1人が応答することから始まります。話しかけも応答もなければ会話は成立しません。
話しかけるとき、自分はいずれかの心の状態(自我状態)にあって、相手のいずれかの自我状態に対して発信します。相手が期待通りに反応してくれて、発信した自分の自我状態に応答が帰ってくる場合、会話はスムーズに進み、お互いに心地よく感じます。
ちなみに、「自我状態から発信する」や「自我状態で受ける」というのは、”親”、”成人”、”子ども”のどれかの思考や感情からメッセージが発せられ、どれかの思考や感情を持ってメッセージを受け取るという意味です。

ところが、いつもいつもうまくいくとは限りません。こちらが期待した自我状態以外から応答が返ってくることもあります。
「ママ、いま何時?」
「自分で時計見なさい!勉強はどうなってるの!?」
お子さんは”成人”の自我状態で時間をたずねたのですが、お母さんは”親”のうち、”支配的親”の自我状態から応答してます。このあと、お子さんは謝るか、ふてくされるかのどちらかでしょう。つまり、お子さんが”成人”から”子ども”の自我状態のうち、”順応した子ども”に移ります。そうなると、会話は険悪になるにしろ、継続していきます。


また別のケースを見てみましょう。
「たかし、いま何時?」
「え~と、5時」
この会話には裏があります。心の中の秘密のメッセージは以下の通りです。
「何時だと思っているの?早く勉強しなさい!」
「うるせーな、今やるよ」
表面上はお母さんの”成人”とお子さんの”成人”でやり取りしているように見えます。しかし裏では、お母さんの”支配的親”からお子さんの”順応した子ども”に向かって発信し、お子さんも”順応した子ども”からお母さんの”支配的親”に応答しています。結局は、この裏の会話の内容にしたがって結果が決まるのです。


ぎくしゃくしたり、トラブルになるような会話は、上記のような発信と応答が交差していたり、裏のメッセージがやり取りされているのです。どちらかがそれに気づき、適切な対応をとると、イヤな思いを回避できるかもしれません。

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