相手に言葉をかけたり、微笑んだり微笑み返したり、頭をなでたりするのは、コミュニケーションにおいての刺激やそれに対する反応であり、やり取りの基本的な単位となります。それは相手がいるからこそ行う行為であり、相手と自分の存在認知のための働きかけと言えます。これを交流分析(TA)ではストロークと呼びます。
前回、言語的・非言語的ストロークについてお話しました。言葉による相手への働きかけです。今回は条件付きのストロークと無条件のストロークについてお話したいと思います。例から見ていきましょう。
「あなたのことが大好きよ」
「100点取ってえらいわね」
上が無条件のストロークで、下が条件付きのストロークです。違いがわかりますか?
無条件のストロークは、相手の存在に対して行われるもので、条件付きのストロークは相手の行動に対して行われます。
無条件のストロークには他にも「かわいいわね」「いてくれてありがとう」」などがあり、条件付きのストロークには「がんばったね」「お手伝いありがとう」などがあります。
どちらのほうが良い、悪いということはなく、状況によって使い分けられます。ただ、どちらか一方だけだと、相手を適切に認知していることにはなりません。相手の存在だけではなく、相手のする行動にも価値があるからです。