Blog

ブログ

強烈な、両親からの非言語的メッセージ

幼児が人生脚本を形成する際に影響を与える両親からのメッセージには、言語的なものと非言語的なものがありますが、非言語的メッセージは言語的メッセージをより強力に仕立てあげたり、言語的メッセージをはるかにしのぐパワーを持つ非言語的メッセージがあることを忘れてはいけません。無意識に、何の気なしにした態度が幼児にとっては強烈な非言語的メッセージになり得ることがあります。それは双方が十分な知識や経験を持って接する、大人の社交レベルとはまったく異なるもので、幼児の感性によってのみ受け取られます。

非言語的メッセージの例として、両親の行動が幼児に与える印象があります。幼児は、両親の他の家族に対する行動もよく観察しています。そして、自分はそれに対し、どう振舞えばよいかを考え、試します。
たとえば、ある女の子が何かおねだりをして両親に断られたとします。そこで両親にケンカをふっかけ、次にワッと泣き出したら手に入ることに気づくと、それからは同じ手を使うようになります。この子は大人になっても、何かほしいものがあるときは、ケンカをしかけ、泣くようになるでしょう。

あるいは、早くに兄弟が亡くなった幼児は、両親が仏壇に花を生け、お菓子を供え、またお墓にもよくお参りに行くのを見て、両親は自分より死んだ兄弟のほうを愛していると感じてしまいます。そして、「ボクも死んでしまえば、パパとママはボクにもっと関心をもってくれるにちがいない」と決めこむのです。幼児は死の意味をまだきちんと理解していませんし、両親と同じように兄弟の死を悲しんでいるとは限りません。

大人の”常識”や”当たり前”は幼児には分からないのです。「そんなことは分かっているはずだ」は通用しません。日常にある多くの非言語的メッセージを子どもはどのように受け取っているか、子どもをよく観察していないと子どもが示す反応のとても大事な点を見落とすことになるかもしれません。

札幌あおば学院
https://sapporo-aoba.com/


〒004-0843 北海道札幌市清田区清田3条2丁目1-1SDビル2F
TEL:011-839-1852