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ストレス状況でのいやな気持ち

私が小学校1~2年生のころ、先生が宿題を出しました。内容は覚えていないのですが、数枚の紙からなる宿題でした。宿題を先生に提出する段になって、家に置き忘れてきたことに気づきました。せっかくがんばって仕上げた宿題ですから、何としても提出したい。幸い、学校と自宅とはそんなに離れてはいなかったですし、私は足が速かったので、先生にお願いして休み時間に自宅まで取りに行くことにしました。
学校から走って家に帰り、机の上に置いてあった数枚の用紙をつかみ、すぐさま学校に向かって走り出しました。学校までの道の途中、幅が数メートルほどの川があって、橋がかかっています。その橋のちょうど真ん中まで来たとき、なんということでしょう。宿題の紙が私の手から離れ、川面にすべてひらひろと落ちていきました。川に入って拾うこともできず、ただぼう然と宿題が流れていくのをながめるしかありませんでした。
学校に戻って、そのことを先生に伝えました。先生は怒りもせず、「わかった、わかった」というようなリアクションをしたので、私の話を信じてくれていないんだと感じました。

もしあなたが私なら、この一連の出来事の最後に、どのような感情を持ちますか?

宿題を忘れたことに気づいたとき、宿題が川を流れていったとき、先生に宿題を川に落としたことを報告したとき、それぞれで異なる感情がありましたが、最後に残った感情は、自分の運命を呪うような、とても残念な気持ちと、先生が自分の話を信じてくれないという悔しい気持ちでした。

宿題を川に落としたとき、もし自分に腹を立てて、大声で自分をののしったり、先生のリアクションに対して腹を立てたとしても、この問題を解決するのにはまったく役に立たなかったでしょう。

人はさまざまなストレス状況で、意外にもいつも同じような、”お好みのいやな感情”を経験します。なかには、複数の感情を仕事・学習、職場・学校、家庭と使い分けている人もいます。
この感情はどこから来ているかというと、育った家庭の中で刻み込まれたものです。ストレスを感じるような、ものごとがうまくいかないときには、こういう感情を持つべきだとすり込まれてきました。
そして、それらの感情が大人になってからもことあるごとに現れ、いやな気持ちにさせるのです。

交流分析ではこの感情を”ラケット感情”と呼びます。ラケット感情は偶然に現れるのではなく、実は自分自身で”お膳立て”をしているのです。このお膳立てを”ラケット”と呼びます。

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