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心の状態の見える化

前回ご紹介したのはエゴグラムと呼ばれるチャートです。5つの自我状態のどこにとどまっている時間が長く、どの自我状態が少ないかを表しています。
下にあるのはサンプルです。この人は「支配的な親CP」と「成人A」でいる時間が長く、「養育的親NP」でいる時間が少ないようです。自分の人生観、価値観を大事にしていて、話や議論をするときは理路整然としています。一方、人に対する情けは薄いようです。

こう見ると性格判断のようですが、これはその人の行動パターンを表しているだけです。パーソナリティを正しく判断するには、外観できる行動だけではなく、内に秘めた思考や感情も探らなければなりません。

こういったパターンの出現は常に1つだけであるわけではなく、家庭内、職場、学校、親しい友人や恋人との関係において変化します。サンプルはもしかすると、この人の職場の行動パターンを示していて、家庭では全く違うパターンを示すかもしれません。つまり、決めつけることはできないのです。

エゴグラムのそれぞれの棒は自我状態でいる時間を表していると言いましたが、それはとりもなおさず、使っている精神的エネルギーの量を表しています。実は、1日の時間の総量が24時間と一定のように、この精神的エネルギーの総量もまた一定であると言われています。ある自我状態が高くなると、他の自我状態は自動的に低くなり、全体として一定に保たれます。
これが意味するところは、たとえば、サンプルの人が「私はもう少し人にやさしくなりたいので、『養育的親』を高め、『支配的親』を減らしたい」と考えたなら、「養育的親」の行動を増やすことで、「支配的親」の行動は自然に減っていきます。会った人みんなにどこか1つ褒めることにしようとか、1日1回は誰かの肩を揉んであげようなどと決めて、それを実行することで、減らしたかった「支配的親」の行動は少なくなることでしょう。
無意識にしている行動を減らすよりも、していない行動を意識的にするほうが、ずっと簡単です。

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