条件反射をモチベーションアップに利用する
前回、五感による刺激(特に触覚的刺激)を用いて、意欲に満ちた状態を再生するという方法をご紹介しました。たとえば、二の腕をつねると、以前に経験したのと同じような集中した状態になり、目の前の課題に積極的に取り組めるようになるといったものです。つねるという刺激と集中していたときの高揚感を結び付けるエクササイズを繰り返すことで、必要なときに集中力を高めることができます。条件反射を利用しています。
人によって異なりますが、条件反射的な反応や行動をすでにたくさん持っています。大好物の写真を見たり、話を聞いただけでも、口の中に唾液があふれます。朝起きて窓を開けて青空が広がっていると、うれしい気持ちになったりします。カモメの鳴き声を聞くと、潮の香りがしたような気になることがあります。
良いことばかりではありません。不登校の子どもは学校の玄関に一歩足を踏み入れるだけで気持ちが落ちてしまうことがあります。彼と別れた喫茶店には入ると胸が苦しくなるという人もいます。
こういった反応は、腕をつねるとか、音を聞くといった刺激に対してではなく、”空間”に入ること自体が刺激になっています。
夜によく眠れないという人は、寝室のベッドで本やスマホを長時間見ていたり、寝室で仕事をしてはいないでしょうか?寝室では寝ること以外はしないようにします。そうすると、次第に寝室に入るだけで眠くなるようになるはずです。