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五感でやる気を起こす

頭ではわかっていながらも、望まない行動をしてしまうときには、自分の五感を十分に使っていないことが多いというお話を前回お話しました。

学校から帰って来て、なかなか勉強を始めない子の例では、勉強をするということに関して、以前にやった難解な問題のイメージ(内的視覚)、そこから勉強は辛いという気持ち(内的体感覚)、「やりたくないなぁ、もう少し休もう」という心のつぶやき(内的聴覚)だけが使われています。視覚、聴覚、体感覚(視覚と聴覚以外の感覚で、気持ちや感情も含む)は使っていますが、すべて自分の内部を対象としています。そのうえ、視覚、体感覚ともに、過去の出来事に起因しているもので、いま現在のことに対してではありません。

望まない行動(この例では、勉強を始めないこと)をしているときは、使っている五感の少なさが問題となるので、新しい五感を加えてましょう。

前回のテストのあとに書いた、「全教科20点アップ!クラスで10位以内!」の紙が壁に貼ってあり、それが目に入ります(外的視覚)。キッチンのほうから「よし、お母さんはがんばるゾ!」という声が聞こえてきました(外的聴覚)。大好きなココアがテーブルの上にできていて、一口飲むと甘くて、力が湧いてくるような気がします(外的および内的体感覚)。
そして、勉強が終わったときの自分を想像し(内的視覚)、達成感や充実感を得た気持ちよさが感じられます(内的体感覚)。

これらをシーケンシャルに並べてみます。

目に浮かんだ難問から勉強は辛いと感じる

次回のテストの目標を見る

お母さんの声とココアの味から力が湧くように感じる

勉強が終わったときを想像して、充実感を感じる

勉強を始める

とくに重要なのは、目標そのものよりも、目標や行動を起こしたあとの良いイメージを描くことです。辛く、嫌なイメージだけではやる気が起きません。努力をして、なにかを達成したときの気持ちよさをイメージできると、やる気が出てきます。

札幌あおば学院
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