ワクワクする未来を想像する
子どもたちに、将来なりたい職業を聞くことがあります。女の子は「看護師さん」や「(ペットの)トリマー」など、将来のイメージを持っている子は多いですが、男の子はほとんど「わからない」などと返答します。こんなところにも違いがあるのでしょうか。
将来どんな職業に就くかは、彼ら・彼女らにとってずいぶん遠い未来のことと感じているかもしれません。しかし、そういう希望や夢を持つことは、日常生活や学習に張り合いをもたらしていると思います。たとえば、学校の先生になりたいのなら、一般的には、大学へ行き、教員免許を取得し、採用試験に合格する必要があります。大学に行くには、進学実績のある高校に入ると有利ですので、今からがんばって勉強しなけれならないと気づくでしょう。
つまり、将来の夢が現在の学習意欲につながるのです。
学校の学習と将来の職業と結びつかないと言う人がいます。私は、少なくとも小中学校の学習は、すべての職業に役立っていると思っています。言わずもがなの国語力、算数・数学の論理的思考力、社会のしくみや過去から学ぶ知恵、自然現象に対する正しい理解力、さらにこれからの日本の社会は今以上に英語力が必要になるはずです。しっかり学習していれば、職業に就いたときに良いパフォーマンスを発揮できるようになります。
子どもたちはそのようなことを想像するのは難しいかもしれません。それを示すのは大人の役割です。
将来の職業とまでいかなくとも、「次の学年では何をしようか」、「2学期は何をしたいか」を考えるのはいいことです。そして、「そうすることで何を得られるだろうか」と考えます。
最初は可能、不可能を考えないようにします。希望と期待にイメージを膨らませましょう。そうなったときの自分を想像するのです。きっとワクワクしてくるはずです。意欲も湧いてくるに違いありません。