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「子ども」からの気づかれないメッセージ

脚本のマトリックスのうち、禁止令と許可について見ていきましょう。
禁止令と許可は父親・母親の「子ども」の自我状態から送られ、幼児の「子ども」の自我状態に保存されます。

赤ちゃんの面倒を見ている母親は、「親」の自我状態で「この子を大切に守らないと。この子がなによりも優先する」と、いつか自分の親から受け取っていたメッセージを頭の中で再生しているかもしれません。しかしそれは無意識での反応です。
また、「成人」の自我状態で、育児書で読んだノウハウを実践していることもあるでしょう。

母親の「子ども」の自我状態ではどんなことが起こっているでしょうか?
「子ども」では、自分自身が乳幼児であったころに戻り、それを再現しています。もちろん、無意識にです。たとえば、「わぁ、やったー。一緒に遊べる子が近くにいる!ねぁ、一緒にあそぼ」と、身体的な接触を楽しんでいます。
ここで母親は赤ちゃんに許可を与えています。「存在してもよい。近寄ってよい」と。
そうすると赤ちゃんは、「ママはぼくを必要としている。ママの側にいてほしがってる」と結論づけるでしょう。

しかし、別の母親の「子ども」の自我状態では、これとは違う感じ方をしているかもしれません。「この子がみんなの関心を全部さらっていくかもしれない。誰も私を見てくれなくなる」といったような、これも自分が幼児だったころの感情を再生し、不安と恐怖、そして怒りが「子ども」の自我状態で起こります。世間を騒がす子どもの虐待は、このような心理が原因とも考えられます。
彼女自身も、周りの人たちも、そんな感情があることなど気づきません。しかし、赤ちゃんはその母親のネガティブな非言語的”メッセージ”を敏感に受け取ります。禁止令です。
そして「ママはぼくに側にいてほしくないんだ。ぼくなんかいないほうがいいんだ」と結論づける可能性があります。

私たちは誰でも、自分の「子ども」の中にそういった禁止令と許可を持ち歩いています。普段はそれらが意識に上らないだけです。これらのメッセージによって決断したことが、私たちの人生脚本の基礎になっているのです。

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