ときに、深刻な状況に導く”人生の立場”

前回お話した、4つの人生の立場のそれぞれについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
「私はOK、あなたはOK」は心身ともに健康であるといえます。現実をとらえ、きちんとした生活を送り、問題の解決もできます。勝者として何をすべきかがわかります。
「私はOKでない、あなたはOK」は常に他人と比較をして、自分が劣っているとみなします。困ったことには、自分でも気づかないうちにいやな感情を感じることをしたり、自分は憂うつであることを立証するような行動をとり続けます。最悪の場合、神経症や抑うつ症になってしまいます。
「私はOK、あなたはOKでない」は、自分は他人より優れている、一段上にいると思っています。被害妄想的であったり偏執的になりやすく、まわりの人たちに横柄な態度や攻撃的な言動を繰り返します。感受性が乏しいのも特徴です。じつは、この立場にいるときは自己防衛的な意識が根本にあります。幼児のとき、両親との関係で下のほうに置かれ、”自分は無力だ”という苦痛に対する防衛からきているといわれます。
「私はOKでない、あなたはOKでない」は、自分もダメなら世の中もダメだと思い込んでいます。非常に不毛な立場です。脚本が平凡(勝てない者)であったとき、人生は何をやっても中途半端、行き止まり感を感じるでしょう。もし脚本が悲劇的なものなら、メンタル的治療を受けることになるかもしれません。
人生の立場を変えることは可能です。そのためには、自分の脚本がいかなるものかを正しくとらえ、脚本を変えることから始める必要があります。