行動だけを意識しても変わらない
1学期の成績が思ったより悪く、夏休みはがんばって勉強しようと思い机に向かって、教科書やノートを開いたけれども分からないことが多く、やる気が薄れてしまい勉強しない日が続いている。
わりとよくある光景ではないでしょうか。
誰かを見るとき、その人の行動に注目しがちです。本人は自分が何をしているかという行動にも意識が向いていますが、身の回りの環境にも意識しています。また、自分自身の能力への意識もあります。ある行動をしているとき、さまざまなものを意識していますが、それらのすべてが自分の期待する方向へ向かっていないと、目的を達成することができません。
そういった意識は階層構造を形成していると言われてます。もっとも下に位置するのが環境に対する意識、その上が行動に対する意識、次は能力に対する意識、信念・価値観に対する意識、自己認識に対する意識と続いていきます。上下に隣り合う意識は互いに影響しあってます。
冒頭の例で言えば、「教科書とノートを開いたけれども分からないことが多い」というのは環境に対する意識です。「やる気が薄れ、勉強をやめる」は行動に対する意識です。分からないから勉強をやめるという関係は分かりやすいかもしれません。
また、勉強をしていないから成績(能力)が上がらないという関係性も理解しやすいですね。成績が悪るければ、現状のままで入れる高校でいいというのは、信念・価値観のレベルになります。さらに、自分は平凡な人間として暮らせればいいというのは自己認識の意識です。
このようにネガティブな意識は上位の意識に影響を与えていき、人生のあらゆることが同じような結果に陥りやすくなります。
うまく物事が進むように意識を変えたいですね。下位の意識が変わる(たとえば環境)とその上の意識(行動)も変わることもありますが、一般的には上位の意識が変われば、下位の意識も変わりやすくなります。
たとえば、勉強をがんばろうとしても(行動)、入れる高校でいいと思っている(信念・価値観)うちは一生懸命勉強はしません。しかし、信念・価値観が変わり、勉強を一生懸命するようになると、ノートの書き方、机の上や部屋の整理もできるようになります。勉強に必要なものを優先するようになるからです。
目につく行動や環境だけではなく、より上位の意識に注目できれば、望む結果を手に入れやすくなります。