使う言葉を合わせる

ここまで、コーチングを行う際の前提としてのラポール(お互いの信頼関係)を築くために、相手の姿勢・動作、声のトーンや話し方に合わせることが必要だとお話ししてきました。これら以外にも、呼吸のリズムも合わせることができます。相手の胸の動きをよく見て、同じリズムで呼吸します。そうすると、声や話し方も合わせやすくなります。
ここでもう一つ、そしてとても大切な要素があります。それは言葉です。とくに叙述語と呼ばれる、動作や状態、性質を表現する言葉で、形容詞や形容動詞、動詞などが含まれます。述語に使われることが多いといえばわかりやすいかもしれません。
人は今どう感じているか、何を考えているかを表現するときに叙述語を使います。ここで使われる叙述語は、人によって傾向がちがいます。単に語彙力の差ではなく、その人が優先して使っている五感によるところが大きいのです。
たとえば、視覚を優先している人は「話が見えない」や「暗い気分だ」などといい、聴覚が優先な人は「雑音が多くて」や「テンポよくやろう」などを使い、体感覚(触覚、嗅覚、味覚)を優先する人は「話が飲み込めない」や「しっくりくる」などを好んで使います。
相手の話を聞いて、どの感覚をもとにした叙述語をよく使っているかを見極め、あなたも同じ言葉を使うようにします。そうすると、相手は気分がよくなり、ラポールにさらに近づくことでしょう。
次回、これらの叙述語について詳しく見ていきます(視覚優先)。

