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失われた情報

言葉には”フィルター”があって、現実をありのまま伝えるわけではありません。地図も現地の状況すべてを表してはいません。最低限必要な情報だけを紙の上に置いています。誰かが発した言葉を受け取った人は、地図を見せられているようなものです。
お子さんが伝える言葉、そしてあなたが伝えている言葉は、現実のすべてを表してはいないということを認識すべきです。

現実を言葉で表す際の”フィルター”は「省略」「一般化」「歪曲」のカテゴリーに分類できます。
まずは「省略」の例を見ていきます。

「あー、ムカつく」
主体、対象が省略されています。単純削除と呼ばれています。「何にムカついているの?」と質問して対象を具体化できれば、感情を和らげたり、対応策を考えることができます。

「あれがムカつくんだよ」
対象が具体的になっていません。人なのか、ものごとなのか。不特定指示詞という形態です。「『あれ』って、具体的にはなに?」と聞きます。

「この成績で十分だよ」
何と比較して十分なのかが省略されてます。比較削除と呼ばれます。「何と比べて十分だと思うの?」と質問すると、対象が具体的になり、ギャップの幅も明確になります。否定的な表現でよく使われます。たとえば「おれ、頭が悪いから」などです。

「もう終わりだ」
終わるという動詞が変化して、終わりとなっています。名詞化といいます。実際には何かが終わろうとしている過程にあるのに、名詞化することで、すでに終わってしまった印象が生まれ、あきらめの感情を導きます。その過程にあれば、対処のしようがあります。「何が終わろうとしているの?」と聞いて、プロセスを再浮上させます。

「焦る~」
何にどのように焦っているのかが省略されています。不特定動詞というものです。焦ること自体にフォーカスされていて、対応が困難になっています。「何に焦っているの?」「どう焦っているの?」と具体化させると、対応のしかたが見えやすくなります。

日本語は他の言語と比べると、社会・文化的な背景からか、省略が非常に多いです。以心伝心という超人的なコミュニケーションは、多くの場合、不可能ですよね。

札幌あおば学院
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