つらい体験に悩む
誰にでもつらい思い出の一つや二つはあります。自分の不注意からミスをして、みんなの前で怒られたとか。学校の運動会や発表会で失敗をして、みんなに笑われたとか。何年も前のことなので、しょっちゅう思い出すわけではないのに、何かのひょうしに記憶がよみがえって、恥ずかしいとか、悔しいとか、悲しいという気持ちが襲ってくることがあります。そのあと、しばらく落ち込んでしまうかもしれません。
昔のことではなく、現在においても、どうも苦手だという人はいるものです。”なんとなく好きではない”くらいならいいのですが、その人といると何か厳しいことを言われたり、いじわるをされたりするんじゃないかと怖くなったり、ばかにされたりしないかと不安になったりするのであれば耐えられません。それが職場の上司だったり、担任の先生だったりするともう、職場や学校に行きたくなくなりますよね。
思い出は過去の出来事です。それらはすでに起こったことで、事実です。いくらいやな出来事だとしても、なかったことにはできません。しかし、そのことを思い出すたびにつらい思いをするのなら、何とかしなくてはいけません。
苦手な人に対しても、「どうか、そんなことをいわないでください」とお願いしたところで、簡単に変わることはできないでしょう。でも、毎日会うたびにおびえてしまうのなら、何とかしたいです。
これらのいやな思いというのは、あなた自身が感じる感情です。いくら上司や先生といえども、あなたの感情をコントロールすることなどできません。いやな思い出に対しても同様で、あなたが”勝手に”つらいと感じているのです。
そう考えると、もし自分の感じかたを変えることができれば、そこまでいやな思いをしなくてもいいかもしれませんよね?
大事なことは、そのいやなものを無視するのではなく、しっかり向き合ったうえで、今までとは違った見かたや考えかたを探すことです。それが手に入れば、自分自身の感じかたを変えることができるのです。
体験がつらければつらいほど、見かたや考えかたを変えるのは容易ではありません。しかし、必ず変えることができると信じることがもっとも必要なことです。
見かたや考えかたを変える方法はいくつかあります。これからいくつか紹介していこうと思います。