学習計画が立てられない
あなたの過去と未来は、どの方向にありますか?
人はそれぞれ、自分の時間軸を頭の中に持っています。過去から現在そして未来へと、一本の線で表すとしたら、あなたの時間軸はどのように書けるでしょう?
人によってさまざまな描き方があると思いますが、おおむね2種類に分類できます。
1つは、時間の線(時間軸)があなたから離れて置かれていて、あなたは時間軸全体を見渡せる位置にいるパターンです。目の前を左の過去から、右の未来へと横切って見える人がいます。また、真上から眺めているように見える人もいます。共通するのは、時間軸があなた自身から離れていることです。
もう1つは、時間軸があなたを貫いて存在しているように見えるパターンです。後ろが過去で、今いる位置が現在、前方が未来と考える人もいます。もしかすると、自分の真下が過去、頭上が未来と見える人もいるかもしれません。ポイントは時間軸があなたの中を通っている、つまり時間軸の中にあなたがいるように感じるかです。
時間軸が自分から離れて見えるパターンを、スルータイム(through time)と呼びます。一方、時間軸が自分を含んで見えるパターンをインタイム(in time)といいます。
スルータイムの人は時間管理が得意です。スケジュールや計画を立てるのも上手です。時間の使いみち、たとえば勉強・仕事と遊びの区別がしっかりしています。
インタイムの人はいま現在やっていることに集中できます。”いま”を楽しむことに長けています。過去にはあまり興味がありません。公私の区別をするのが少々苦手です。
子どもが学習計画を立てたり、大人が仕事やレジャーの計画を立てるとき、インタイムで考えるより、スルータイムで考えたほうが、計画を作成しやすいということになります。
だからといって、インタイムが悪いということではありません。嫌な過去にとらわれたくない、そんなものは早く忘れて、すばらしい未来を迎えたいというときは、インタイムのほうが効果的です。
また、時間軸は1人1本とは限りません。たとえば、仕事のときはスルータイムで考え、プライベートではインタイムで楽しむという人もいます。「あの人は計画を立てるのが苦手だから、インタイムだ」と決めつけるのはいけません。状況によって、時間軸を使い分けているのかもしれないです。