「これ、わたしの性格なの」

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「これ、わたしの性格なの」

人には性格から来る行動パターンや思考パターンがありますよね。
塾に来ている生徒たちを見ても十人十色です。レクチャーは軽く一通り聞いて、ドリルの問題を解いてみて、だいたいできていればOK。次の勉強に移るも、あとでテストをするとぜんぜんできないという生徒。レクチャーに時間をかけ、練習問題で不正解のときは、解説をきちんと読んでポイントをノートに書いている生徒。どちらが成績がいいかは別ですが、同じことをやらせてもまったく違う行動をとります。

 

性格は生まれてから育ってきた環境から影響を受けます。環境というのは、その子を取り巻くすべてのものや事象です。その中でも親の影響が最も大きいと言えます。生まれたばかりの赤ちゃんは自分一人では生きていけません。親に頼らなければ、生命の危機に直結します。したがって、自然と親の意向に従うようになります。泣いたり、笑ったり、甘えたり、怒ったり、病気になったり。いろんな行動を試していくうちに、「こういうことをしたらいけなくて、こういうふうにしたら親は自分を大切に扱ってくれるんだ」ということを自覚していきます。それは親の言葉だけではなく、表情や態度などからも敏感に感じ取ります。
言葉が分かるようになると、親の価値観をもっと強く受け取ることになります。「こうすべき」「こうすべきではない」というメッセージとなって、子どもの中に保存されます。

 

心理学の一つである交流分析では、行動や意識の主体となる”心(自我)”には3つの状態があると言っています。自分の親(あるいはそれに代わる人)の感情や行動、考え方を受け継いだ自我の状態の「親」。理性的、論理的な思考や判断ができる「成人」。子どもの頃に経験した感情や思考、行動様式をそのまま保存している「子ども」。これら3つの心の状態が、自分の意志とは関係なく現れて、行動や思考を支配するというのです。「大人のいうことは聞くものだ」や「大丈夫?私がやってあげようか?」という言動は「親」の状態から発しています。「今勉強しておかないとヤバいぞ」「今度はもっとがんばるよ」というのは「成人」から発せられていて、「怒られると嫌だからちゃんとやろう」や「もう、勉強なんて大っ嫌い」という発言は「子ども」の状態から出てきたものなのです。

 

心の状態は刻一刻と変化します。勉強、仕事、家庭などの状況によって、よく現れる状態は異なります。最初に出てきた2人の生徒は、勉強に対してはそれぞれ「子ども」の心の状態、「成人」の心の状態で臨んでいると言えるでしょう。

性格というのは、この心の状態の出方の傾向と言えます。もし、直したい性格があるとしたら、その性格による言動はどの心の状態でなされているかを知ることが先決です。そして、嫌な言動をしそうなときは、心の状態を切り替えることでそれを防ぐことができます。しかし、無意識に切り替わる心の状態を、いかに意識的に切り替えるか。簡単ではありません。次回からそのあたりを少しずつ探ってみましょう。

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