感情を爆発させるとき

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感情を爆発させるとき

子どもが急に怒り出す、あるいは泣き出して、手に負えなかったという経験はありませんか?
どうしてそのような感情の爆発が起こるのでしょうか?

 

前回、ストレス状況にあるときに感じる感情は、いつも同じような感情だとご紹介しました。それはたとえば、あなたが乗り合わせた乗り物が動かなくなり、長い間座席で待つしかないというときに感じた感情です。別の状況でも、きっと同じような思いをすることでしょう。

 

その感情は幼少期にあなたの両親があなたに勧めた感情なのです。明確な言葉で勧めるだけではなく、態度などの非言語的なメッセージで伝えることのほうが多いかもしれません。しかし、あなたはそれを覚えていません。
たとえば、やんちゃな悪ガキたちにいじわるをされて、泣いて帰ってきたところ、お母さんは「あらあら、男の子は泣かないの。しっかりしなさい」といい残し、家事の続きを始めたとします。男の子はお母さんに守ってもらいたかったのに、それが得られませんでした。それどころか、無視されたと思います。どうしたらお母さんからやさしくされるだろうとたくさん考え、いろいろな方法を試します。あるとき、やられたときにやり返したら、お母さんから「よくやったわね。男の子は泣かないのよね」といわれました。男の子は「攻撃的でいればお母さんがボクを大切にしてくれる」と”発見”するのです。そして攻撃的な感情以外のものは捨ててしまいます。たとえケガをして痛い思いをしたとしても。

 

ある女の子は近所の男の子に大切なお人形をこわされたとします。怒りと悲しみに交互に入り乱れ、すごい顔をして家に帰ってきました。お母さんは「あら、どうしたの?女の子はそんな顔をしちゃダメよ。笑顔、笑顔」といいました。「お母さんに共感してもらいたかったのに、ぜんぜん取り合ってくれない。いつも笑顔でいなければならないのね」と決心するようになります。この女の子は大きくなっても、なにがあってもニコニコして、場を和ませる”いい娘”という定評を得るでしょう。

 

彼や彼女が決心した感情は、決して彼らの”本物の感情”ではありません。”本物の感情”を隠して、両親が勧めた感情で代用しながら生活するのです。それはあたかも買い物のスタンプカードのように、”本物の感情”が一つひとつたまっていきます。そしてついにスタンプがいっぱいになったとき、期待していた”プレゼント”と交換します。それが、感情の爆発です。
もしかすると、複数のスタンプカードを持っているかもしれません。「怒り」用、「悲しみ」用、「絶望」用というように。また、ゴールまでに集める必要があるスタンプの数は人によってさまざまです。すぐにいっぱいになる人もいれば、たくさん集めなければ”プレゼント”がもらえない人もいます。
そして、”プレゼント”の意味するところは、彼または彼女の人生の脚本の結末へ向かうためのエネルギーです。その結末は勝者のものではないでしょう。

 

感情の爆発が起きたとき、それ自体を押さえようとしてはいけません。その感情をなぐさめたとしても、なんの解決にもなりません。しばらくの間、静観しているとよいでしょう。そして少し落ち着いたところで、「いいたいことがあれば聞くよ」と話しかけます。そのときはアドバイスをするタイミングではありません。聞き手に徹してください。すぐには全部があきらかにならないかもしれないので、時間をかけてじっくりと対応する必要があります。

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