「お母さん、教えてあげようか」「うん、でもいいよ」

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「お母さん、教えてあげようか」「うん、でもいいよ」

前回の続きを少し。

 

会話をしていて、だんだんと変な雰囲気になり、最後には嫌な気持ちになってしまう行動・思考パターンは、誰でも持っているものです。あるやり取りが嫌な感じで終わり、しかも以前にもこんなことがあったとするならば、それはあなた特有の行動・思考パターンの可能性があります。

 

そんなパターンをいつの間に身につけてしまったのでしょう?
いくつか要因がありますが、1つは両親によるしつけの”副作用”です。たとえば、「○○してはいけない」という禁止には、感情を抑制するものもありますが、抑制された感情を思わず感じてしまったとき、その感情を押し殺し、それとは別の感情を抱くようになります。「泣いてはいけない」と言われてきた子は、泣きたくなったときに、怒り出したりするかもしれません。悲しいはずなのに怒っている人は、このケースです。
別の要因には、自分と他人との関係において、「自分はいいやつだけど、他のやつらはダメだ」「自分はダメ人間だけど、他のみんなはいい人」「自分もみんなも、ダメなやつばっかり」などと思っている(信念・思い込み)場合、いつも自分や相手がダメだということを証明しようとします。そして、その証明がうまくいくと、「ほら、やっぱり」と自分の信念に”自信”を持つようになります。そのために、無意識に特定の行動・思考パターンを繰り返すのです。

 

会話の例を見てみましょう。

子:算数がよく分かんない
母:まあ、困ったわね。お母さんが教えようか?
子:うん、でもいいよ。
母:こんど、本屋さんに参考書を見に行かない?
子:そうだね。でも参考書見ても分からないかも。
母:そんなときはお母さんに聞きなさい。教えてあげるから。
子:ありがと。でもお母さん、仕事で忙しいし。
母:大丈夫よ。仕事から帰ってきたら一緒に勉強しよ。
子:うん。でも時間が遅くなると眠たくなっちゃうよ。
母:なるべく早く帰ってくるわ。休みの日なら大丈夫よ。
子:学校の宿題もたくさんあるし、できるかどうか、わかんないよ。
母:…

 

子どもは「どうせ、お母さんはボクを教えられないよ」という、期待していた結論を得ることができました。お母さんは、いろいろ提案したのだけれど、どれも受け入れてくれなくて、当惑し、無力感を感じてしまいました。実はお母さんも、この無力感をどこかで期待していたのです。、

お母さんがこの堂々巡りにピリオドを打つためには、提案をしたいという欲求を押さえて、「あなたはどうしたいの?」と子どもにボールを預けるとよいでしょう。子どもが「どうせバカだから」という、前回のブログで例に出した会話を始めても、その挑発に乗ってはいけません。冷静でいようと努め、この状況を客観的に見て、何が起きているかを把握することが必要です。

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