バカじゃないって言ってるでしょ!

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バカじゃないって言ってるでしょ!

誰かと会話をしているうちに、だんだんとイヤな感じになり、最後には後味の悪い終わり方をすることがありますよね。そういうパターンはいくつかあって、繰り返されます。相手が家族であっても、職場の同僚や近所の人であっても、です。
誰でもこのような行動パターンを複数持っていて、状況に応じて使い分けています。しかし、そのパターンに入っているときは、客観的な自覚はなく、会話が終わってから、ふと我に返ったときに気がつきます。「そんな経験はないわ」という人は、その行動自体に気づいていないだけです。すべての人は、何かしらの行動パターンを持っていると言われています。

 

これらの行動の根底には、「今、ここ」で起きている問題に気づかない、問題を無視するという深層心理があります。話題・問題の重要性を軽視したり、あるいは問題が存在していることに気づきません。あるいは、その問題を解決する能力が自分にも相手にもないと決めつけたりします。
さらに会話は、前回のブログでご紹介したような、”裏”のある会話になっています。表面上は落ち着いていて、理屈に合った言葉を使っていても、心の中では別の心理的なやり取りがあります。

 

なぜこのような行動をわざわざするのか、さらに繰り返すのかというと、無意識において、自分の存在を認めてほしい、自分をよく扱ってほしい、あるいは、自分はこのような人間であるということを確かめたい欲求があるからなのです。承認要求というものは誰にでもありますが、たとえば「自分はダメ人間だ」という信念・思い込みを証明したいという欲求もあります。

 

このような行動パターンがあることを知ることで、それを起こしたり、相手から仕掛けられたりするのを避けることができます。

 

会話の例を見ていきましょう。

子:テスト、ヤバかった。
母:見せてごらん。
子:私、頭悪いから。
母:そんなことないよ。お父さんは頭がいいでしょ。
子:お父さんとは違うわ。勉強してもムリ。
母:それは違うわよ。きちんと勉強したらできるようになるわよ。
子:できないよ。私、バカだから…。
母:塾の先生も褒めてたよ。問題が全部できたって。
子:そんなの、誰でもできるよ。お母さんから遺伝したんだわ、私のバカ。
母:何言ってるの!お母さんはちゃんとできたわよ!
子:でも、私はできないの。バカだから。
母:あなたはバカじゃないわよ。ちゃんと努力しないだけよ。
子:勉強なんてしたくない。どうせ私はバカですから。
母:バカじゃないって言ってるでしょ!このバカ!

 

「馬鹿」と呼ばれる行動パターンです。大人でも同様のパターンを好む人がいます。子どもは頭が悪いというポジションに自分を置くことで、ハードな勉強から逃れようとしています。最後にはお母さんを怒らせてしまいましたが、内心では「勝った」と思っているでしょう。
「バカだ-バカじゃない」の応酬になっていますが、このお母さんは子どもの挑発に乗ってはいけません。一歩下がって会話を見ると、もっと冷静に対応できそうです。たとえば、「自分をバカだと思ってるのね。どうしてそれが分かったの?」「どんなことならできるかしら?」などと、相手に考えさせるようにするのはどうでしょう。あるいは、途中で会話を切って、時間を空けることも有効です。

 

お互いに後味の悪い結果を呼び込まないように、”成人”の心の状態が必要です。

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