自分の心の状態がわかりますか

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自分の心の状態がわかりますか

子どもが言うことをきかない。配偶者の理解がない。そりが合わない同僚がいる。身の回りにはさまざまな人間関係のトラブルがあります。そのようなとき、ややもすると、「自分は正しく、相手が間違っているので、相手が変わるべきだ」と思いがちです。しかし、相手が変わる、相手を変えることはとても難しいと分かっているのではないでしょうか。

「過去と他人は変えられない。変えられるのは自分だけ」

心理学にはこのような前提があります。自分が変化して、相手とのかかわり方を変えると、相手もしだいに変化していくということが起こりますが、思い当たる経験はありませんか?コミュニケーションがうまく保たれれば、人間関係はより豊かになり、あなたの思いは相手に届くはずです。

 

自分を変えるためには、自分の心の状態、動きが分かっていなければなりません。自分の心がどんな状態にあるのかを客観的に知らずして、相手の心にアプローチすることはできません。

 

フロイトの精神分析では、心の機能・構造を”自我”、”超自我”、”エス(イド)”に分類しています。これらは理論的な概念であり、私たちは「私は今、超自我にいる」などとは意識できませんし、他人を観察して判断することもできません。
それに対して交流分析という臨床精神分析では、私たちに親しみやすい言葉を使って、”親”、”成人”、”子ども”の3つに心の状態(自我状態)を定義しています。これらは外から観察できますし、トレーニングをすれば自分自身についても判断できるようになります。自分が今、どんな心の状態にあるかを知ることができれば、トラブルを回避することができますし、次にどんな行動をしたらよいかも考えることができます。

 

親、成人、子どもの状態とはどのようなものでしょう。
親の自我状態とは、自分を育ててくれた親あるいはそれに相当する人についての記憶に基づいており、その人たちの考え、行動、感情をそのまま引き継いだものです。社会規範、規則、道徳、宗教、価値観などがあります。たとえあなたが明確に意識していなくても、乳幼児のときからあなたの無意識にインプットされています。
成人の自我状態とは、大人として持っている思考、行動、感情の部分で、理性的であり、論理的な思考・判断を行います。事実に基づいた、現実的な行動ができます。
子どもの自我状態とは、あなたが子どもの頃に経験した思考、感情、行動をそのまま再現します。本能的であったり、直感であったり、好奇心であったり、創造力などを発揮します。

 

親の状態はさらに2つに分類され、”支配的親”は規則や道徳といった領域をカバーしており、”父親のような”と呼ばれることもあります。一方、”母親のような”と呼ばれる”養育的親”は、慈愛や養育、世話などの領域をカバーします。これらは、男性だから支配的親の状態になりやすいというわけではなく、誰にでも両方存在します。むしろ、女性は父親の影響、男性は母親の影響を強く受けていると言われます。

また、子どもの自我状態も2つに分類され、親の言うことをきく、いわゆる”いい子”の”順応した子ども”と、天真爛漫な”自由な子ども”があります。これらもどちらか一方ではなく、1人の心の中に両方存在しています。

 

実際の例を用いて、心の状態(自我状態)と行動を見てみましょう。
横断歩道の手前で杖をついたお年寄りが信号待ちしています。

支配的親は「1人で横断歩道を渡りきれないのなら、外出すべきではない。誰か付き添いをつけるべきだ」と考えます。
養育的親は「大丈夫かしら。手を引いてあげよう」と思います。
成人は「1人で渡れるかどうか、少し見ていよう。難しそうなら手伝うか」などと考えます。
順応した子どもは「一番近くのわたしが助けてあげたほうがいいのかな。みんな見ているし…」と思うかもしれません。
自由な子どもは「あのおじいちゃん、杖ついて1人で歩いてるよ。すごいな」みたいな感じでしょう。

 

あなたならどうでしょうか?
心の状態はいつも同じではなく、その時々によって変わるということを認識する必要があります。

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