点数からのフィードバック
1学期の期末テストが終わって、喜んでいる生徒とがっかりしている生徒がいると思います。
テストの結果が良かった生徒は、知っている問題が出たなどと運による結果と考えずに、自分の努力の成果と考えるようにしましょう。そうすることで有能感が高まり、さらにがんばるようになります。
一方、思ったより結果が悪かった生徒。同様に運がなかったと考えてはいけません。テストは賭け事ではありません。また、自分の能力がないからだと考えるのもいけません。能力がないから努力してもダメだと、無気力になってしまいます。やはり、自分の努力の結果、すなわち努力不足がもたらした結果であると考えましょう。そして、どこが努力不足だったのか、具体的に洗い出します。それこそが次につながります。
テストで思ったような成績が取れなかったのは、テストに失敗したのではありません。その点数に相当する量の勉強をしたので、その結果となっているわけですから、「成功」していると言えます。
私が会社で新人のエンジニアだったとき、作成したプログラムが動かなくて悩んでいたときのことです。ある先輩から「動かないのではなく、作ったように動いているんだよ」と言われたことを覚えています。つまり、コンピューターやソフトウエアが悪いのではなく、私が作るプロセスがいけなかったということです。そう考えると、闇雲にバグを探すのではなく、自分が行ったプロセスに沿って見直しをかける必要があったのです。
勉強量に相当する点数を取ったとしても、それが望んだものでないのなら、やり方を変えなければなりません。点数は、「このくらい勉強したら、このくらいの点数になるんだ」ということを教えてくれてます。そこから何をどのくらい勉強したらよいかを見直し、次はどのように行動するかを考えます。メタ認知を働かせるのです。それをできる子が望んだ結果を得ることができるでしょう。