能力を意識させる

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能力を意識させる

前回は行動と環境のお話をしました。環境を変えると行動が変わることがありますが、行動を変えることで環境が変わるほうが効果的ということでした。

 

環境は自分を取り巻く状況のことで、子ども部屋や机まわり、教科書・ノートや参考書などの物質的な環境から、関係する人たちや時間も環境に含まれます。また、成績は行動の結果ですが、環境の一つとしてとらえることができます。そうすると、行動(勉強)をすることで、環境(成績)が変わることは自然な考え方です。

 

人間の意識は階層構造になっていて、上位の意識が変われば、下位の意識が変わりやすくなります。行動が上位で、環境への意識が下位ということです。行動の上位に位置するのは能力です。自分の能力に対する意識が変われば、行動が変わります。
単に、勉強をしないという行動を変える(勉強するようにする)ためには、行動の意識に注目するのではなく、能力の意識を変えるほうが効果的なのです。

 

勉強をしない子は、自分の能力を正しく意識できていないと思います。勉強を嫌がる子の多くは、「自分には能力がない」と思っているようです。それは真実でしょうか?学力は能力ですが、学力をつけることができるのも能力です。自分の能力を高めようとするのは、人間として自然な欲求です。そこにあらためて意識を向けることができれば、知識・技能を身につけ、思考力を向上させ、学力を上げることが可能なのです。
成績の良い子と悪い子の差はここにあると、私は考えています。自分の能力を高める意識付けができているかどうか。これには、幼少期からの環境、すなわち保護者の育て方が大きく影響していると言えます。子どもの能力を認め、さらに子ども自身に自分の能力を意識させることが重要です。

 

では、小学校高学年、中学・高校生では手遅れかといえば、そうではありません。
ちょうどその年齢はメタ認知能力が芽生えはじめ、発達してくるころです。生きていくために必要なさまざまな能力、具体的には、学力、体力、コミュニケーション能力、自己管理能力などについて、自分は現在どのくらい身につけていて、目指すべきレベルに達するためには、これからどのくらいの修練が必要かを考えることができるようになります。これは大人になるために必要なステップです。個人差があるので、うまくできない場合は保護者がサポートしてください。
学力テストなどの結果は客観的な評価です。重要なのは、この評価自体よりも、自分が目指すべきレベルとのギャップを明確にすることです。トップアスリートはどんなトレーニングをどのくらいやればよいかが分かっています。

 

能力に対する意識付けができると行動が変わります。学力が十分でないと認識することで勉強するようになります。そして大事なのは、認識の程度が明確であればあるほど、行動意欲が高まるということです。行動が変わることで、環境(成績、身の回りなど)も変わるのです。

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