どうしたらあんなふうになれるの?
目標を立てるというお話をしてきました。なりたい自分をイメージして、それに向けて一生懸命に進んで行くこと自体、すばらしいことですし、そのプロセスはとても充実することでしょう。
しかし、めちゃくちゃ努力をしているのに、なかなかイメージ通りにならないこともあります。その一方で、自分がやりたいことを易々とやってのける人がいます。
「どうしたらあの人のようになれるのだろう?」
「一生懸命やっているのに、あの人のようになれない。」
「どうせ自分はあの人のようにはなれないのだ。」
そんなに簡単にあきらめないでください。たくさん努力は必要かもしれませんが、やってできないことはそうはないものです。
英語ができるようになりたい、とします。英語がうまく使えるといいですよね。学校の成績も良くなるし、英語の歌詞の意味も分かる。さらに外国人のお友だちができて、いろんな話をいっぱい聞けるかもしれません。海外旅行だって安心です。
今までも英語は一生懸命勉強してきたつもりだけど、イマイチ分からないという人がいます。どうしたら英語が聞けて、話せるようになるのでしょう?
クラスに英語が得意な人はいませんか?1人や2人はいるはずです。その人のようになりたいですよね?
なりましょう!
その人は普段、どのような勉強をしてるでしょうか。また勉強以外で英語を使っている場面もあるはずです。洋楽を聞いて一緒に歌っているとか、映画をよく見ているとか、英語のWEBサイトを見ているとか。少し観察してください。
まず、その英語が得意な人が勉強しているシーンを思い浮かべください。学校の授業中は真剣に、一生懸命ノートを取っています。さらに、スマホで英語の音楽を聞いてノッているシーンが浮かんできます。また、面白そうな内容のWEBサイトを見ながら、ニヤニヤしています。そうかと思えば、外国人のお友だちと楽しそうに会話をしています。
細かな動作や声なども、できるだけ忠実にイメージしてください。
そして、それらのシーンはそのままで、その英語の得意な人とあなたが入れ替わってみましょう。さっきまで彼または彼女がやっていたことを、今度はあなたがやっています。まったく同じようにできています。とても自分とは思えないかもしれません。なんてすばらしいことでしょう。
最後に、イメージの中にある自分自身に入り込んでみてください。そう。今まさにあなたは英語を勉強し、英語の歌を歌い、外国人のお友だちと会話を楽しんでいます。あなたが見えるものは、目の前にあるノートだったり、パソコンの画面だったり、外国人のお友だちの顔だったりします。あなたが見えるもの、聞こえるもの、触れるものを感じようとしてください。
そこには英語が得意なあなたがいます。
何度か繰り返してみるのがいいでしょう。
これは単なるイメージトレーニングではありません。イメージだけしていても、できるようにはなりません。大切なのは、英語が得意な人のやり方を丸ごと取り入れることです。そこに理屈はいりません。その人がやっているように自分もするだけです。
最初はなかなかうまくできないかもしれません。でも、それをすることが重要なのです。やっているうちに、少しずつできるようになっていくのに気がつくはずです。
ここでは、「どうしてうまくできるか」を考えるのではありません。単語を覚えて、発音の練習をして、リスニングの勉強をして…。そういうことよりも、「どんなふうにやったら、うまくできるか」を考えます。英語が得意な人のやり方、すなわち勉強のしかた、英語の使い方、表情やしぐさまで取り込むのです。
たとえまったく同じようにできなくても、何かあなた自身に役に立つことはあるはずです。