数学は無理です。
「俺には数学は無理です。」
数学があまり得意ではない子がいます。おそらく小学生の時から算数は苦手だったのでしょう。ベースができていないまま中学生になって、何から何まで分からなくなってしまったようです。
札幌あおば学院では、中学校の数学を勉強する上で最低限必要な”算数”の知識は復習させます。たとえば分数の四則計算。通分や約分ができなければ何もできません。そこで、分数の計算だけピックアップして勉強します。ある程度計算ができるようになれば、再び中学校の数学に戻します。このようにして、欠けていた知識のピースを一つひとつ取り戻していきます。
そのようにしていても、チンプンカンプンの問題が続くと心が折れそうになるときがあります。「俺は数学はできない。」とあきらめ、そう思い込むようになっていきます。
ちょっと待って。
「問題ができないって、どの問題ができないの?」
「この単元の問題が全然できない。」
「この単元が分からないから数学ができないの?」
「これだけじゃなくて、いろんな単元が分からない。」
「でも、この前に勉強した○○はちゃんとできていたよね?」
「あれは簡単だったから。」
「はじめから簡単だったっけ?」
「いや、はじめは分からなかった。」
「それで?」
「練習問題をやっているうちに、『あっ、そうか!』って分かった。」
「それじゃあ、今の単元は同じくらいたくさん勉強したの?」
「まだそこまではやってない。」
「どうしたらいい?」
「もう少しやってみる。」
「そうだね。前にできたことは、今回も必ずできるはずだよ。」
「はい。」
「信じてるよ。」
壁にぶつかって(実際は壁ではないかもしれませんが)、やる気を失いかけたとき、本当にダメなのか、質問をしていきます。
どのようにしてダメだと思うのか。これまでいつもダメだったのか。もう何もできることはないのか。
質問されたほうはその答えを探します。そして気づきます。
「ダメじゃないかも。」
自分自身にかけようとしていた制限は外すことができるのです。