どうして、いうことを聞かないの?
近くの中学校では期末テストが2週間後に迫ってきました。1年生にとっては最初の定期テストになるので、不安が募ってきますが、具体的にどのような準備をすればいいのか分からないという生徒も多いと思います。お母さんの目には、小学生の頃と変わらず、のんびりとしているように映るようです。そしてつい文句を言ってしまいます。
「期末テストがあるんだから、ちゃんと勉強しなさい!」
しかし何度言っても、パッと勉強する様子もありません。思えば、勉強のことだけではなく、普段から言ったことをきちんとやらないということがよくあります。
「まったく、あんたって子は!」
いくら口で言っても言うことを聞かないわが子に困り果ててしまいます。
相手に何か伝えようとするとき、それがうまく伝わらないと相手のせいにしてしまいがちです。「ちゃんと言ったのに、やらないアイツが悪い。」というようになります。
これではコミュニケーションが成り立っていません。あなたが伝えたいことを、相手がしっかりと受け止めなければ、何を言ってもムダになってしまいます。コミュニケーションおいては、自分が何を言ったかだけではなく、それに対して相手がどのような反応を返してくれるかが重要になってきます。相手の反応がないか、ネガティブな反応だったりすると、コミュニケーションの価値は薄れてしまいます。
相手の反応が悪く、コミュニケーションがうまくいかないときは、自分のやり方を変えてみましょう。相手が変わるのを待っているより、自分が変えたほうが断然早いです。
コミュニケーションはキャッチボールやサッカーのパスに例えられます。相手にボールを投げても返してもらえないときは、相手が受け取れないボールを投げたからかもしれません。
サッカーの中田英寿さんが現役の頃、彼のパスは”キラーパス”と呼ばれることがありました。彼はゴールに結びつくような速く鋭いパスを出しますが、他の選手が受け取れない場面が多々ありました。反対に、現コンサドーレ札幌の小野伸二選手のパスは”エンジェルパス”と呼ばれ、相手が欲しいと思っている位置にぴったりとつけるテクニックを持っています。
コミュニケーションにおいては”エンジェルパス”をうまく使えるようになりたいですね。
さて、「勉強しなさい」と言ってもなかなかやらないのであれば、別な言い方を探してみましょう。こんなのはどうでしょう?
「期末テストまでの予定表を作ってみたら?」
残りの日数を意識することで、何をどのくらい勉強すべきかを考えるようになるはずです。