目の動きで分かる心の動き

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目の動きで分かる心の動き

前回、人にはそれぞれ得意な感覚があるというお話をしました。感覚そのものが敏感ということよりも、視覚を使って捉えたイメージを活用するのが好きだったり、聴覚を使って聞いた音や会話での言葉を大事にしたり、身体の感じ方や気持ち・感情を一番大切にするということです。得意な感覚が優先して使われますが、いつも同じとは限りません。仕事の時は聴覚優先ですが、プライベートでは視覚が優先するという人も少なくありません。スムーズなコミュニケーションを取るためには、相手が今、どの感覚を優先しているかを知り、その特徴に合わせることが有効なのです。その手掛かりとなるのが目の動きです。

 
1890年、アメリカの哲学者・心理学者ウィリアム・ジェームズは、人の眼球の動きと心理に何らかの関係にあることを示唆しています。

「小学校の卒業式を思い出してください。」と言われたら、あなたの視線はどのように動きますか?視線が上のほうに向いた人は、きれいな服を着た自分や同級生、普段からは想像もできないほど礼服が決まっている先生、壇上に飾られたえんじ色の幕や豪華な花など、卒業式の風景を思い出しているかもしれません。
視線が横に向いた人は、仰げば尊しや蛍の光の合唱とピアノの音色、友だちのすすり泣く声を思い出しているかもしれません。
視線が下向きになった人は、卒業式の緊張感と、そのときの胸が熱くなるような感情がよみがえってきたかもしれません。
必ずしもそうとは限りませんが、使っている感覚と視線の向きは何らかのつながりを持っているのです。

「どうして宿題やってこなかったの?」
「家の用事があって。」 ― 本人にとって左上を見ています。
「夜も用事があったの?」
「夜も忙しくて時間がありませんでした。」 ― 本人にとって右上を見てます。

 

目の動きは上下・横だけではなく、右と左にも意味があると言われています。本人にとって左のほうに視線があるときは、記憶したもの・ことを思い出しています。左上は実際に見たことのあるイメージを、左横は実際に聞いたことがある音や声を思い出しています。それに対して右上は実際には見たことがないイメージを創造し、右横は実際には聞いたことがない音や言葉を自分で作り上げています。

上記の会話で、「家の用事」と言っているときは左上を見ているので、本当に何かの用事があったのでしょう。しかし、「夜も時間がなかった」と言っている時は右上を見ているので、忙しく何かをしている自分を想像しているのかもしれません。嘘を言っている可能性があります。

「目は語る」、「目は口ほどにものをいう」というのは、このようなしぐさから来ているのかもしれませんね。

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