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前回、あなたが伝えたいことを相手が受け取ってくれるかは、相手があなたに対して心を開いていることが必要だというお話をしました。あなたを信頼し、安心感を持っていなければ、相手は心を閉ざしてしまい、あなたの言葉は届きません。そして、心を開くのは無意識の中で行われますので、信頼しあえる雰囲気づくりが必要になります。それでは、どのようにしてその雰囲気を作ればいいのでしょうか?

 

「夏休みの宿題、終わったの?」
「だいたい。」
「ぜんぜん机に向かってなかったじゃない。ほんとに終わったの?」
「やったってば。」
「宿題出さないと成績が下がるわよ。ちゃんとしてね。」
「分かってるって!」

会話がかみ合っていませんね。このとき、お子さんはお母さんに対して心を開いていません。だから、お母さんに本当のことを言えずにいます。さらに、お母さんはたたみかけるように質問をしています。それに対し、お子さんは「話を聞いてくれない」と感じてしまいました。これでは信頼感、安心感は生まれません。

お子さんが最初に「だいたい。」と答えたことで、まだ宿題が残っているということが分かります。その言葉を聞き流されてしまったので、そこから先の詳しい話ができなくなってしまい、それと同時に心を閉ざしてしまいました。お母さんはまず、お子さんが心を開いてくれる雰囲気を作らなければいけません。

 

相手の言葉を受け取ったとき、あなたの話を聞いていますよというサインを相手に送りましょう。簡単なのは、相手の言葉を「オウム返し」することです。不自然にならないように、相手の最後の言葉や、重要なポイントだけを繰り返すのがいいでしょう。

 

「夏休みの宿題、終わったの?」
「だいたい。」
「だいたい終わってるのね。まだ残ってるの?」
「国語がまだ。あと、理科も少し。」
「そう、国語と理科が残ってるのね。」
「でも大丈夫。これからやるから。」
「がんばってね。」

お母さんの質問は同じく連続していますが、その前にお子さんの言葉をオウム返しで入れています。たったこれだけで、相手は自分の話を聞いてくれているという安心感を持てるのです。そして、さらに発展的に考えることができるようになります。

 

いかにたくさんの言葉を並べても、相手が受け取ってくれなければ何にもなりません。相手に伝えるためには、まずあなたが相手の話をきちんと聞きましょう。コミュニケーションでは、”話し上手”の前に、”聴き上手”になることが大切なのです。

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