この問題が悪いから解けないんだ!

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この問題が悪いから解けないんだ!

1年生にとって、中学校の勉強は小学生の時より、格段に難しくなっているように感じるかもしれません。それが算数から数学への変化であるのですが、本来、新しいことを学ぶ上で、簡単であるということはそうあるものではありません。ほとんどのケースで、新しいことは難しいと感じるでしょう。その勉強の難しさをどのように受け止めるかで、その後の学力の向上、または成長そのものに及ぼす影響は違います。

 

難しい問題にぶつかった時、今まで習った知識を集めて、何とか工夫して解いてみようとする生徒がいます。それはまさしく”チャレンジ”です。たとえ間違ったとしても、あれこれ考えたというプロセスは大いにその生徒のリソース(エネルギー)になります。そして次のチャレンジのための、より大きなパワーになります。

一方で、チャレンジができない子がいます。解けない問題が続く(ほとんどは解き方の説明をよく聞いていません)とイライラして、自分自身に腹を立てたと思いきや、「問題が悪い」や「教材が悪い」という不満を言い始めます。このような子の場合、違うテキストや別の勉強方法をさせても、また同じ結果になってしまいます。

 

イライラして不満をぶちまけても現実は変わりません。
新しい勉強、難しい問題、解けない自分に出会ったとき、「そんな問題はおかしい。こんな勉強はダメだ。」と思うのは、現実をありのまま受け入れられず、自分の中に現実を歪めるツールを持ってしまったと言えます。

 

例えば地図は地形や道路、建物などを表すものですが、地図にはすべての事実を載せることは不可能です。建物の形や色、道路のデコボコなどの細部まで表現することは無限の情報量が必要になり、現実的ではありません。したがって、単純に記号や図形だけで示すことになります。そうすると実際の場所を表す情報が極端に少なくなり、地図を見ただけでは現地の様子は分からなくなります。このことは、現地の様子を記号や図形というもので、フィルターをかけて見ているようなものです。ある程度は分かっても、本当の現地がどうなっているかは分かりません。
地図を片手に見知らぬ土地を旅行した時、現地に着いて、なんか違うなと思ったことはありませんか?それは地図からあなたが得たイメージが、実際のものと違っていたためです。地図と実際の場所は違うのです。
もし、その地図の中に間違った記号を載せてしまったらどうでしょう?そんな地図は役に立ちません。その地図を持っている限り、いつまでたっても現地には到達できません。

 

前述の現実を歪めるツールは、役に立たない地図と同じです。そんなツールを持ってしまった子は、それによって歪んだ現実を信じ、望むべき方向とは違うところへ向かいます。その子はいつかそのツールが役に立たないことに気づくかもしれません。しかし、家族や回りの人たちが早くそれに気づき、うまく助けてあげることもできます。その際に大切なのは、アドバイスの押し付けではなく、その子自身に気づかせることです。
人は現実をすべて認識できるのではなく、自分の感じたやり方によって受け止めるのです。そのやり方は地図の記号となって残ります。その地図が役に立たないと思ったときは、ちょっと見直してみる時間を取ってみましょう。

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