先生に怒られて、教科まで嫌いに

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先生に怒られて、教科まで嫌いに

前回、嫌な記憶があり、それを思い出すたびに不快な思いをするときには、そのときのイメージを頭に描き、遠くのほうに追いやると、嫌な気持ちが和らぐというお話をしました。
人間の記憶は(もしかすると、動物も?)五感で得た感覚とともに保存されています。ですから、記憶された出来事と同じようなシーン、音、匂い、味などに出あうと、一瞬でその記憶がよみがえるのです。たとえば、以前に交通事故にあったとして、そのときと同じような車種や色の車を見ると、事故の瞬間を思い出します。また、ビージーズの曲が流れてくると、昔行ったディスコのミラーボールを思い出すかもしれません。
記憶と感覚は一体となっているので、そのときのイメージや音の聞こえ方を弱くできれば、記憶自体も弱まるのです。

 

単に、記憶されたイメージや音の聞こえ方を弱めるよりも、さらに効果的な方法があります。嫌な記憶に対抗できる、すごく楽しい、あるいはうれしいシーンを用います。

先生にものすごく怒られて、その先生のことが大っ嫌いになり、教科まで嫌いになった子がいます。怒られたときのことを思い出すと、今でも胸が苦しくなり、手に汗をかき、足が震えます。その教科書を見ただけで、勉強する気がなくなってしまいます。卒業すれば、先生とはお会いすることもなくなると思いますが、教科まで嫌いになってしまっては損をするのは子どもです。せめて、普通に勉強できるくらいにはなりたいですよね。

そこで、何かすごく楽しかった思い出を探してください。家族で旅行に行ったときのことでもいいです。お友だちが泊まりにきて、一晩中遊んだときのことでも構いません。一番楽しかったシーンを1つ選ばせてください。

まず、楽しかったシーンを思い浮かべます。思い浮かんだら、その映像を小さく、暗くして、脇のほうへ置いておきます。そして、怒られたシーンを思い描き、大きく引き伸ばします。嫌な感情が襲ってきます。
次が肝心です。2つの映像を一瞬にして入れ替えるのです。嫌なシーンの映像を小さく、暗くして脇に追いやり、同時に楽しかったシーンの映像を一気に目の前に明るく、大きく広げます。このとき、かけ声をかけてあげるとやりやすいです。
「いい?2つのシーンを一瞬で入れ替えるのよ。いくよ、1、2、3、シュッ!」
これを5回くらい繰り返してください。そして、「怒られたときのことを思い出してみて」と聞いてみて、まだ嫌な感じが残っているようなら、あと3回くらい繰り返します。嫌な感じは、以前よりずっと弱まっているはずです。

 

子どもだましのように見えるかもしれませんが、意外と効き目があるのです。
記憶自体は消せませんが、ポジティブな記憶で覆い隠すことで、嫌な出来事を思い出しづらくして、前向きにやっていけるようになるのです。

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