伝わらない言葉

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「いい子になさい」

自分があいまいな表現を使っていることは、意外に自覚がないものです。子どもを叱るときの「いい子」もまた、あいまいな言い方ですね。そう言われてみるとそう気づくのに、なぜ違和感なくあいまいな表現を使ってしまうのでしょうか?
それは、頭の中に具体的なイメージがあるのに、それを言葉にできていないからではないでしょうか。イメージが浮かんだ時点で、それは発話者にとって”明確なもの”であって、わざわざ具体的な言葉にする必要を感じないのかもしれません。
しかし、発話者の頭の中を見通せない相手は、それが何を表しているのか分からないので、何をしていいのか判断できません。あるいは、その言葉を受け取った人は、これもまた自分自身のイメージを頭に描き、自分なりの「いい子」を作り上げるでしょう。
かくして、お母さんが伝えたかった「いい子」は、子どもには伝わらず、同じようなことが毎日続くのです。

 

当たり前のことではありますが、私たちは周りの環境や行動について、五感を使って認識しています。家族で食事に出かけたときは、お店の雰囲気を目や耳で感じ、メニューの写真を見ながら選び、料理が出てくるまでのワクワク感を感じ、料理が目の前に置かれたときは美味しそうな色や匂い、そして味。それを美味しそうに食べている家族の笑顔、明るい会話、食事のあとの満足感。すべて五感を通して認識していますよね。

 

コミュニケーションも五感を大事にすると、もっと意思疎通を図れるのです。つまり、「いい子」とはどんな子どもなのか、お母さんが認識しているイメージを伝えましょう。
お母さんの言いつけを守る。一度注意されたら二度とやらない。はっきりとあいさつや返事をする。自らすすんでお手伝いをする。毎日きちんと勉強する。食事は残さずきれい食べる。間食は少しだけ。TVやゲームはほどほど。部屋はきれいに片付ける。決められた時間には寝る。朝は一人で起きる。兄弟姉妹に優しくする。友だちとケンカをしない。先生の言うことはよく聞く。

 

いかがでしょう、あげればキリがないのではないですか?これを見事にこなすスーパーチャイルドもいると思いますが、普通はなかなかできるものではありませんし、そこまではお母さんも実際には望んでいないかもしれません。
そうであればなおさら、どうなってほしいのかをきちんと伝えましょう。
「お母さんがお仕事をしているときは、大きな音を立てないで。お母さんは集中してきちんと仕上げたいの」
”大きな音”や”きちんと”はあいまいな表現ですが、より具体的に示せるといいと思います。
また、一度にたくさんのことを伝えると、一つひとつが薄まってしまう可能性があります。一番大事なことをまず伝え、その他のことはタイミングを見ながら伝えたいですね。

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