そんなことだから、何をやってもダメなの
「またダラダラして!夏休みだからって、だらしなくするんじゃないの。そんなことだから、何をやってもダメなのよ」
朝はいつまでも寝ている。起きてきたかと思えば、スマホを離さない。お母さんは早朝から忙しく動き回っているのに、ゴロゴロ、ダラダラしているわが子につい声を荒げてしまいます。「勉強しないんなら、少しは手伝えばいいのに」と腹も立ってきます。
本人はどうかといえば、本当は早く宿題を片付けて、友だちと遊んだり、好きなことをしたいと思っていたりします。そして、「あーあ、今日も何もできなかった」と密かに後悔いるかもしれません。
ダラダラしているからダメ人間とお母さんは言っていますが、ダラダラ過ごしているのは単にそういう生活習慣を身に着けてしまったからで、決してダメな人間だとか、価値のない人ということにはなりません。
人には誰にでもプラスの価値があります。そしてその価値は、ダラダラしているからといってなくなったりすることはありません。プラスの価値は常にあり続けるのです。
しかし、ダラダラすることによって、自分のやりたかったことができずに後悔したり、お母さんをイライラさせてしまうのは望ましい結果ではなく、適切ではない状態になってしまっていると言えます。
行動によって自分や他人の価値を判断するのではなく、その行動によって導かれた自分自身の気持ち、周りの人たちの反応に注目することで、行動にも変化が出てきます。