目標の春。今度こそ実現させるぞ!
新学期・新年度が始まりました。いろんなことがスタートします。新しい時間割、バスの夏用ダイヤ、テレビ番組、部活の外練習…。
この機会に目標を立てようとする人も多いと思います。何となく始めるより、目標を明確に決めたほうが実現しやすくなります。あいまいな目標だと、何をどこまでやると達成したことになるのか、またそれによって得られるものもはっきりしないので、なかなか手を付けられないとか、始めてみたけれども途中やめてしまったということになりがちです。
目標がはっきりすると、それに向かって意識、無意識の両方が働きだします。意識をしなくても、自然とそっちのほうに気持ちが動くということだってあり得ます。
ではどのように目標を明確にしていけばよいのでしょうか。
目標を明確にする8つのポイントがあります。
①目標は肯定文で表現する
「これ以上、成績を下げたくない」という表現は良くありません。また、「今の成績を維持する」というものもあまり良いとは言えません。状態を表す表現よりも、動作を表す表現のほうが、自然と心が動きます。「成績を1ランク上げる」としましょう。
②目標が達成されたときのことを具体的に思い浮かべる
達成した時の状況、気持ちをリアルに想像してください。「5教科と技術家庭で1つ上がってて、成績表を見ながらガッツポーズをする。担任の先生から『よくやったね』と褒められる。お母さんが100円×6教科=600円のお心遣いアップをしてくれて、『やった!』と叫ぶ。」というように、その時のシーンを具体的に想像してください。
③目標はいつ、どこで、誰と実現するかを決める
「2学期の期末テストで6つ上げる。塾と家庭学習、それに分からないことは学校の先生に積極的に質問する。」というように、いつまでに目標を達成するのか、関係者は誰か、どこで実践するかを具体的に決めます。
④目標が達成するとどんな良いこと、悪いことがあるかを考えておく
良いことはたくさん思いつくはずです。反対に、それが実現したり、実現していく過程で、何か悪いことは起こらないだろうかを考えます。「友だちと遊ぶ時間が減り、仲間はずれにされる。」という心配があるかもしれません。本当の友だちなら、どうして成績を上げたいかを真剣に話すと理解してくれるはずです。土日の会う時間を作るなどのアイディアが出てくるかもしれません。
⑤目標を達成するために、必要なことを押さえておく
必要とするものには、時間、テキスト、気持ち、回りの環境などさまざまなものがあります。すでにあるものもありますし、これから準備しなければならないものもあると思います。やる気の面では、以前に何かをがんばって達成したという思い出は、今回のやる気のエネルギーになるでしょう。
⑥目標を実現しようする自分の足を引っ張るものはないか考える
実際に足を引っ張る人がいなくても、自分の頭の中にマイナス要因があれば、やる気が弱まります。「面白いドラマが始まるんだけどなぁ。見ないと友だちと話を合わせられなくなるかも。」と考えると勉強よりテレビが気になります。「話題のドラマは録画して、勉強が終わってから、早送りで見る。」とすると、だいたいの筋は分かるようになります。
⑦目標にはどんな意味があるのか考える
成績が上がったことが何につながるのか、考えておきましょう。「ここで1ランク上がると、受験に有利になる。もう1ランク上の、憧れの高校に行けるかも。」というように、目標の先にあるものに目を向けましょう。
⑧何から始めるかを決める
目標を立てただけでは実現しません。まず何から始めましょうか?「お母さんと塾の先生に、成績アップを宣言する。」と、これでも立派なアクションです。最もやりやすい行動から始めましょう。
このように、目標を立てるときにその時の状況を具体化して考えることで、目標自体が明確になりますし、自分の気持ちも高まります。
春から何かを始めようとしているあなた。少しの間でいいので、こんなふうに目標を考えてみてはいかがですか。